質屋での質入れの流れやその際のルール、金利等について解説します。

質屋の仕組み

質屋ののれん

質屋は買取の他に質入れ(質預かり)でお金を借りることもできます。
商品に対する担保査定の審査のみで貸付できる仕組みで、質屋として営業するには質屋営業法の許認可が必須です。
昨今は上限金利が引き下げられた影響もあり、質入れは対応せずにブランド品や貴金属の買取のみに対応する業者が増えています。

 

 

質入れの流れとルール

質入れは基本的に店頭での借入と返済が必須です。一般的な利用手順とルールをご覧ください。

 

質入れしたい商品を持って質屋へ来店する

昨今は質入れを扱っていない買取専門業者が増えているので、事前に質入れの可否を確認しておいてください。
一部で出張対応してくれる業者も存在します。また質屋によっては販売店舗と買取窓口が異なる場所にあるので注意してください。

 

身分証提出

古物法と質屋営業法の観点から初回利用時は身分証の提出が義務づけられています。
なお、買取の場合は未成年者でも親権者の同意で対応できますが、質入れは多くの業者が20歳以上を利用条件にしています
法律上は貸金業法と同様に18歳から利用可能です。

 

商品の査定

質屋スタッフの鑑定士が最短5分ほどで商品を査定します。
通常の買取と質入れによる貸付額の双方を提示してもらうことも可能です。

 

契約、貸付

条件に納得したら契約書面にサインをして、質入れによる貸付額を受け取ります。
多くの質屋で現金での貸付に対応しています。

 

返済

返済期日(流質日)は質屋によって異なりますが、多くの店舗が預け入れから3ヶ月後を期日にしています。
借入した金額と利息を添えた返済額を店舗へ持っていくと、質入れした商品が返還されます。
ちなみに消費者金融は利息の日割り計算が主流ですが、質屋の利息は月単位です。(翌日返済しても1ヶ月分の利息が発生)
返済できた場合は取引完了、期日までに払えないと質流れになり商品の所有者は質屋に移って店頭に並びます。

 

 

質屋の金利

2006年に改正貸金業法で利息制限法の見解が変わったことをキッカケに、質屋も上限金利を利息制限法の元金100万円未満18%(10万円未満は20%)、元金100万円以上は15%に制限されています。
貸付金利を見た場合は、質屋での借入と消費者金融・クレジットカードのキャッシング等で借金するのは同等の条件です。

 

なお、キャッシングサービスは審査内容・過去の実績で金利を優遇されることがありますが、質屋は利用者を問わず質金利が一律で、常連客になると質入れの査定額を増やす方法で優遇しています。
消費者金融と同様に改正貸金業法の前は年利29.2%以下になる出資法の上限金利が適用されていて、昨今は金利の引き下げによって質入れを扱わない買取ショップが増加しました。

 

 

質入れと買取の差額

質入れは保管料と時間の経過による相場下落リスク等を考慮した査定が行われます。
おおよその目安として差額の上限は10万円ほどで、買取50万円・質入れ40万円といった査定結果が出る仕組みです。
買取とどれだけ条件が変わるかは価格帯によって変わり、少額の質入れは買取の半分以下になってしまうケースもあります。

 

 

質入れなら誰でも借金できる

質入れの審査は商品の担保評価と利用者が満20歳以上であることを確認するのみです。
消費者金融などに適用される貸金業法や銀行法に分類される借金に比べて以下のメリットがあります。

 

  • 審査時間がスピーディー
  • ブラックや無職、債務超過状態でも利用できる
  • 職場への在籍確認なし
  • 返済できなくても信用情報機関に履歴が残らない(ブラックにならない)

 

同じ借金でも適用される法律が異なり、信用情報機関への照会・登録もありません
返せなくなった場合は、買取価格に比べた差額相当額の損失が出ますが、確実に返せる見込みがあれば積極的に活用する価値がありますよ!
勤務先への在籍確認を嫌って質入れを活用する方もたくさんいます。返済できる自信がない場合は無担保の貸付サービスや買取を検討するとよいでしょう。

 

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